SSブログ

HDMI 1.3 誤解と真実(PS3やX2500と接続はどうなるの?)

今回は、話題のHDMI バージョン1.3について
考えてみましょう。

HDMIについてはWEB他に情報が少なく、
様々な疑問に溢れています。

我が家でも幾多の疑問があるのですが、
それを整理してリサーチし、
なんとかまとめてみよう!
というのが今回のテーマです。

我が家の疑問

① BRAVIAのX2500のHDMIバージョンは何?
② X2500の『xvYCC対応』とHDMI Ver1.3の関係は?
③ HDMIはどのバージョンから1080pに対応しているの?
④ PS3のスペック表にある『Ver1.3 Deep Color 対応 』って何
⑤ BRAVIAのX2500とPS3をHDMI接続するメリットは何?
⑥ 『Deep Color対応』と『xvYCC対応』って何が違うの?

---------------------------------------------

回答を考える前に、
HDMIの基本的な部分を押さえておきましょう。

HDMIとは、ハイビジョン信号をデジタル信号のまま圧縮せずに伝送、
映像、音声、制御信号をケーブル1本で接続でき、
高品質のまま、映像・音声を再現できる規格です。

HDMIの歴史を見ると、

初期のHDMI1.0仕様は2002年12月に発表。
バージョン1.1は2004年5月にリリース。
バージョン1.2は2005年8月にリリース。
バージョン1.2aは2005年12月にリリース。
バージョン1.3は2006年6月にリリースされています。

2006年秋現在、
このバージョン1.3が最新です。
(正確には1.3a?)

---------------------------------------------

次に、HDMIの各バージョンに追加された
主要な機能も確認しておきましょう。

HDMI1.1:
DVDオーディオのサポート

HDMI1.2:
SuperAudio CDのDSDなどの
One Bit Audio形式(ダイレクトStream Digital)のサポート
PCビデオ形式の完全なサポートによるHDMI Type Aコネクタ

HDMI 1.2a:
CEC(制御信号によるコントロール)
例:AQUOSのファミリンクやVIERAリンク

HDMI1.3:
リンク帯域幅を340MHz(10.2Gbps)まで増強
Deep Color 、30ビット、36ビット、48ビット(RGBかYCbCr)の色深度をサポート
"xvYCC"のサポート
HDカムコーダなど携帯デバイス向けに、より小さい形状のコネクタオプション
シンク、ユーザデバイスでのビデオとオーディオの同期
ドルビーTrueHD、DTS-HD Master Audioのサポート

-------------------------------------------------------

それでは、
冒頭の疑問について、
①番目から見ていきましょう。

①Q: BRAVIAのX2500のHDMIバージョンは何?

X2500のHDMIバージョンを、
ソニーでは公表したくないのでしょうか?
カタログやWEB、
いろいろ探しても見つかりません。

WEBの記事によると、
Ver1.2(a)の記載がありました。

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060830/sony2.htm
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0608/30/news103_2.html

HDMIの英語のページには、
PS3がHDMI Ver1.3に対応する世界初の製品との
記載もあります。

そうなると、
X2500のHDMIバージョン、
Ver1.2(a)の可能性が高そうですね。

というか、
Ver1.2(a)でしょう。

--------------------------------------------

② X2500の『xvYCC対応』とHDMI Ver1.3の関係は?

HDMI Ver1.3では、『xvYCC対応』も採用されました。

『xvYCC対応』なら、BRAVIAのX2500はHDMI Ver1.3ではないの?
という疑問が浮かびます。

しかし前述したとおり、
X2500のHDMIバージョンは、Ver1.2(a)です。

Ver1.2(a)だけど、
Ver1.3で採用された機能の中の1つ、
『xvYCC対応』には特別に将来を見据えて対応しました。
という感じでしょうか?

カタログやWEBでは、
このような記載でまとめていますね。

動画色空間※1の国際標準規格“xvYCC”※2に
民生用テレビとして初めて対応

自然界にあるほとんどの色彩を扱うことが可能な
動画広色域空間規格“xvYCC”に、
将来を見据えて対応。

※1)
色空間規格とは:ビデオや放送において、
色を数値で表現するために決める規格。

※2)
xvYCC:現在のTVやビデオで使われている動画色空間規格を
元に拡張・定義された動画での広色域の色空間規格。
“xvYCC”に対応することにより、従来不得意だった
より深い色合いや明るい色合いなどの表現が可能。

http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200608/06-0830B/

うーん、
難しい・・・

----------------------------------------------

③ HDMIはどのバージョンから1080pに対応しているの?

我が家はここで大きな誤解をしていました。
HDMIの初期のバージョン、
1.0や1.1では1080pに対応していないと
勝手に思い込んでいたのです。

そんな先入観は、
KDL-L40HVXや他社の初期HDMI搭載TVが
1080p対応を謳っていなくて、
最近の薄型TVのカタログには
1080p対応の文字が躍るようになったあたりから
生まれたようです。

ところがHDMIの公式ページを調べてみたところ、
HDMIの規格自体は、Ver1.0の時から1080p対応です。
ただし、1080p対応の機能を載せるかどうかを、
各メーカーが選択するのです。

HDMIを考える場合、
バージョンからスタートすると
難しくなってしまうのでした。

バージョンに拘らず、
搭載されている機能で判断することを
HDMIの英語ページでは推奨しているのです。

----------------------------------------------

④ PS3のスペック表にある『Ver1.3 Deep Color 対応 』って何

これは、大きくわけると2通りに取れます。

PS3はVer1.3で採用された機能全てに対応、
特に特徴的な機能として『Deep Color対応』を
ハイライトしている、という考え方が1つ、

PS3はVer1.3で採用された機能のうち、
一部の『Deep Color対応』だけに対応、
という考え方がもう1つ、

なのです。

このあたりも、
早く情報がもっと公開されるといいですね。

-------------------------------------------

⑤ BRAVIAのX2500とPS3をHDMI接続するメリットは何?

*音声と映像を1本でデジタル転送できる
*HDCP(著作権保護技術)に対応
*1080p対応、

これだけでも十分に先進的ですが、
それに+αがあるのかなあ、
の疑問があります。

X2500は『xvYCC対応』、
PS3は『Deep Color対応』、
どちらもHDMIのVer1.3で対応した技術、
それも色関連です。

漠然としたイメージで、
なんだかキレイになりそうな気がするのですが・・・
よくよく考えてみると、
あまり噛み合っていないことに気がつきました。

『xvYCC対応』と『Deep Color対応』、
実は全く違う話、

PS3が『xvYCC対応』でなければ、
X2500とHDMI接続しても、
『xvYCC対応』のメリットは生かせません。

同じように
X2500が『Deep Color対応』でなければ、
HDMI接続しても、
PS3の『Deep Color対応』のメリットは
生かせないような気がするのです。

『Deep Color対応』か『xvYCC対応』、
どちらかにX2500とPS3が足並みを揃えていたら
両者をHDMI接続すれば次世代の高画質が一足先に実現?
なんてワクワクする夢物語も生まれたのですが・・・

実際のところ、
このあたりは情報がほとんどなくて、
本当はどうなのだろう?
がなかなか見えてこないのでした。

-------------------------------------------

⑥『Deep Color対応』と『xvYCC対応』って何が違うの?

これは英語のHDMIページにありました。

翻訳ソフトを使った和訳
Q: 「深色度」と"xvYCC?"の違いは何ですか?

深いColorはRGBかYCbCr色のスペースによって定義された境界の中で、
利用可能な色の数を増加させます。
いっぽうxvYCCは、人間の目が認識することができることを満たす色の表示の、
利用可能な範囲(限界)を広げます。

原文
Q: What is the difference between “Deep Color” and “xvYCC?”

Deep Color increases the number of available colors within the
boundaries defined by the RGB or YCbCr color space,
while xvYCC expands the available range (limits) to allow
the display of colors that meet and exceed what human eyes can recognize.

正直なところ、
知らない用語が多いのですが、
*Deep Colorは決められた境界の中での話
*xvYCCは境界線そのものを変更する話

全く違うことだとは、
理解できました。

余談ですが、
WEBで興味深い記事も発見しました。
ついでにご紹介しておきましょう。

拡張色空間「xvYCC」、普及の条件:
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0608/31/news011.html

-----------------------------------------------


ところで、HDMIケーブル、
まだまだお値段が高いのが難点です。

我が家では、以前に楽天で購入しましたが、
2006年秋現在も、楽天のお店がお買い得みたいです。

執筆時点では、
2mのHDMIケーブルが税送料込みで2000円、
なんてお買い得品もありました!

★★楽天最安値★★


ちなみに
我が家はAV機器の専門家でもなんでもなくて、
ただのソニー製品のファンです。

勘違いや誤解もたぶんありそう・・・
最新情報、疑問点、正確な情報などは
必ずメーカー他に直接ご確認くださいね。

参考ページ:
http://www.hdmi.org/about/faq.asp


nice!(1)  コメント(8)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 8

はんめ

よくわかりました。有難う御座います。

結局のところ1.3が購入の基準ならばX2500でいいのかX3000(仮称)まで待ったほうがいいのかどうなのでしょう。
by はんめ (2007-02-10 07:07) 

sonyandvaiofan

HDMIのバージョンが1.3であることが
購入基準の筆頭にくるなら、
1.3搭載のTV登場まで、
やっぱり待たれたほうがいいと思います。


ただし、
HDMIの場合は
バージョン=機能 ではないため
注意が必要なのです。


たとえば
1080pはVer1.0からHDMI規格としては採用ですが、
Ver1.2を搭載している薄型TVでも、
実際の機能としては搭載していない場合がありますね。

同様に、HDMIのバージョンがVer1.3の薄型TVでも、
『Deep Color』や『xvYCC』の機能は
対応していない場合があるのです(たぶん)。

これは、HDMIの規格が、
必ず搭載しなくてはいけない部分と、
メーカー判断で搭載を決められる部分、
の2つに分かれているためです(たぶん)。

そのため、バージョンだけで判断するより、
購入される薄型TVや、接続するAV機器が、
『Deep Color』や『xvYCC』など
最新の求める機能に対応しているかどうか、
も合わせて確認する必要があるのです。

なんだかわかりにくい
説明になってしまったのですが・・・

少しでもご参考になれば
うれしいです。

コメント、
ありがとうございました!
by sonyandvaiofan (2007-02-10 21:17) 

AV音痴

やれPS3だ、ブルーレイだと最近のメディア業界は賑やかになってきてますね。
それでPS3のスペックを覗いたところ、Deep Color対応となってますが意味が分かりませんでした。
xvYCCを謳っている液晶テレビはあるのですが、Deep Colorについてはとんと見かけません。(PCの液晶モニターもまたしかり)
このプログをみてはじめて意味が分かったような気がします。
それで感想なのですが…。
xvYCCで範囲を広げ、Deep Colorで深度を増す、といったような両方の規格を満たす商品はあるのでしょうか。
それともこれから登場してくるのでしょうか。

液晶テレビはまだまだ買い控えしそうです。
by AV音痴 (2007-03-17 10:05) 

sonyandvaiofan

xvYCCは、
三菱の液晶TVでも対応モデルが出ましたね。

http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2007/0314-a.htm

Deep Color対応は
PS3しか知らないのですが、
将来的には登場してくるのでしょう(たぶん)

両者を満たす規格、
現在はないと思うのですが(たぶん)、
将来的にはソニーが先鞭をつけてほしいなあ、
とソニーファンの我が家としては願っています。

コメント、
ありがとうございました!
by sonyandvaiofan (2007-03-18 19:16) 

sonyandvaiofan

Deep Color対応、
ディスプレイではなく出力側になりますが、
PS3以外にも
対応機器が出ていることに
気がつきました。

東芝のHD-DVDプレーヤー
HD-XA2です。

東芝のWEBページによると、

映像出力の最高フォーマットである1080p出力に対応し、
HDMI接続したテレビやプロジェクターで
より高品位な映像再生ができます。

先進フォーマットであるディープカラー出力にも対応し、
階調表現力の豊かな映像再現が可能です。

http://www3.toshiba.co.jp/hdd-dvd/products/hddvd/hd-xa2/02.html


そうなると、
東芝のREGZAの次期Zシリーズなどが
Deep Color対応になりそうなムードですね。

ソニーの次期Xシリーズも
Deep Color対応になるのでしょうか?

いずれにしても
楽しみですね。
by sonyandvaiofan (2007-03-31 19:32) 

てっちゃん

かなり参考になりました。
私は、テレビ派ではなく、プロジェクターの利用者です。
(現在は、SONY VPL-VW11HTを使用。ランプが3本目になりそう)
HDMI Ver.1.3 に対応した、EPSON EMP-TW1000 を購入したいと思っていたのですが、肝心のAV-Amp の方で、まだ対応品が発売されておらず、私が購入できそうな10万円前後になるには、2年くらい先らしいのです。
映像は出力できても、音声同期のとれたVer.1.3 は当分手に入らないようで残念です。
xvYCCは、NTSCなどの表現方法に見られる、白を基点にRGBの各頂点へ 三角形で表される色域を表しているものが、自然界の色域により近いものだったと思います。
尚、True Colorは、RGB各色8bit(256階調)で、Deep Colorは、RGB各色10,12,16bit(1024,4096,65536階調)で表される、光(白黒)で言うところのコントラスト比にあたるものと思います。
即ち、三角形の頂点(白)から、各頂点(RGB)の間を、何段階で表現できるかですね。階調が多いほど、滑らかに見えます。
よく、デジカメのデータをPCで見ると、グラデーション部分に色と色の境界線が見えてしまうことがありますが、デジカメの階調能力が高く、PCのディスプレイの階調能力が低いとおこるようです。
AV-Ampの問題で、PS3の購入も控えている状態だったりします。
SONY自身が、対応品を発売してくれていないのが残念です。
by てっちゃん (2007-04-14 10:27) 

sonyandvaiofan

SONYのプロジェクター、
我が家でもいつの日か
使ってみたいなあと
夢見ています。

プロジェクターになると、
本体はもちろん、
交換ランプも高額ですよね?

交換用ランプは『LMP-P201』、
50.000円~ だったでしょうか?

ランニングコストにゆとりのない我が家では、
AV-Amp の対応品を待てずに
次を物色してしまいそうです。

コメント、
ありがとうございました!
by sonyandvaiofan (2007-04-14 15:03) 

blk

PS3はDeep Colorだけでなく、xvYCCにも対応しています。
念のため。

by blk (2008-12-31 05:15) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。